未来のジュリエットへの手紙 2

ちゃんみなが帰ってきてから数ヶ月後。

最後の群れイルカ達が戻ってきだした。

先頭のイルカが帰ってきてから最後のイルカまで1日以上かかる時もあるんだ。

イルカは怪我さえなければちゃんと戻ってくるから遅れた子もヨレヨレになりながらも

帰ってくる。最後になればなるほど、弱ってる子が多いからジュリエット様は気を張って

待っておられる。傷ついた子はすぐにジュリエット様の手によって癒される。

ジュリエット様の手に負えないときは海王さまが自ら治してくださる。

でもどうしても治らない子もいてその時は悲しいけど人魚となられた

歴代のジュリエット様達がやさしく、抱きしめて海の底の天国に連れて行ってくださって

何日もその子の魂が癒されて納得するまでそばについていて下さる。

ぼくもそのお手伝いに大忙し。

ヒレや尾の怪我はぼくも治せるようになった。

ジュリエット様みたいにあっという間には癒せないけど、ゆっくりだけど、治せるようになった。

僕みたいなのが治すのに、時間もかかるのにイルカの子供たちは泣かないで耐えてくれてる。

その子のお母さんはずっとそばにいて、ぼくに頭を下げてありがとうございましたって言ってくださる。

何度も何度もお礼を言うので僕は照れくさくていつも逃げちゃう。

ジュリエット様みたいに早く綺麗に怪我を治せたらいいけど、こんななのに、お礼なんて要らないのにな。。。

決まって逃げちゃうから後から治った子供がお礼だよって綺麗な貝殻やサンゴを持ってきてくれる。

いつの間にか僕の部屋にはたくさんのお礼の品でいっぱい。

ペンギンさんの怪我を治したときは痛みからあの羽でぶたれてボクが怪我をしたけど

その後ペンギンの両親がとても貴重な珠を繋いでプレゼントしてくれたんだ。

北に向かう前にその首輪をかけて見送りに行ったら、来年ももっと繋げるように珠を集めてくるから待っててね!って

言ってくれた。。ほんとに嬉しかったぁ。。


イルカの大きな群れが帰ってきたよってちゃんみなが呼んでる。。


「ちゃんみな。。。どう?今回はケガのひどい子いるの??」

「えーーーと。。今の群れにはそれほどひどい子はいないですよぉ。ほとんどがジュリエット様の
 微笑みと癒しの言葉で治ってるみたいだな」

「そっか・・・よかったね。今年は少ないからホッとするよ。まだ半分でしょ?宴の準備に行かないとね」


夜になってかなりのイルカが戻ってきて波打ち際は大騒ぎ。

飲めや歌えやでダンスも披露してみんな楽しそう。

僕はもう眠いけど・・・ふぁぁぁぁぁ、、、寝ちゃってもいいかな??(=-ω-)zzZZ乙乙




翌朝・・・・・

「ゆちょなぁぁぁ・・・起きてますか??ゆちょなってば!!僕はそこにいけないんですよぉ。

 どうして木の上で寝るのかな??かもめの大叔父の家が好きなんだからぁ。。


カモメさん、すみませんが起こしてもらえませんか??急いでますので」


「ゆちょな、、、ゆちょーーなーーー。チャンミンが呼んでるよ。なんか急いでるってさ。」


「あ!!かもめさん。おはようございます。ごめんなさい、ここでまた寝ちゃって。起きるよ」


「チャンミナ、、おはよう、どしたの??なにか事件??けが人なの??」


「違います、来てください。大変なんです」


海岸でなんかジュリエット様を囲んでお話されてる。イルカの小さな群れが真ん中に小さなイルカを囲んで守ってる感じ。

ちゃんみなは体が大きいからそばに行けないけど俺はもぐって行ったんだ。


ジュリエット様の横にたってお話を聞いたら群れの真ん中にいる子イルカはここのイルカじゃない。

別の海の別の群れのイルカだった。途中でこの子だけはぐれたのか、海の真ん中で泳ぐこともなく

じっとして泣いていたって。

群れの副リーダーが声をかけたら泣き出して、家族で行動する群れだったようで、怪我をした兄のイルカを

両親がフォローしてて、そこに襲ってきたサメの群れに慌てて逃げたんだけど自分だけはぐれたらしい。

両親と兄を待ってるけどもう1日以上待ってるけど来ないって泣き出したから一緒にここに

連れてきたそうだ。 親には会えたら知らせるから、とにかく弱ってるこの子を無事にここまで

連れてきてジュリエット様に癒してもらおうと思ったって。

もう何日もご飯を食べてないのかげっそり痩せてて、目も力がなく体を保つので精一杯な感じ。

ジュリエット様がすぐに手当されたけど心までは治せないのか、悲しげに海の向こうを見たまま

動かなくなった。

ちゃんみなにそのこと話したら、そのイルカの親子に助けられたのでそのイルカの子供を助けたいって泣き出した。

いつも大きくて強いちゃんみなが泣くなんてよほど、あの時は怖かったし感謝してたんだって

今更思い知らされた。僕より何倍も苦労してるちゃんみながカッコよく見えた。


ちゃんみながそのイルカに近づいて話しかけた。

「こんにちわ、ぼくのこと覚えてませんか?半年ぐらい前に・・・ずっと向こうでボクが群れからはぐれそうになったのを
 あなたのお父さんとお母さんがぼくを群れまで導いてくれた。
 後ろから押してくださって。。君たち兄弟も僕の横でがんばってって言ってくれたでしょ?
 ちょっと大きくなりすぎたけどあの時のクジラです。名前はちゃんみなと言います。」

「あ・・・・あの時の子くじら?え?大きい。僕より随分大きくなってるね。うん覚えてるよ。
 あの後ちゃんとついて行けた?ちゃんとここに戻ってきたんだね、すごいよ。
 今回はボクがはぐれちゃって、ここのイルカさんたちに助けてもらいました。ありがとうございます」

泣きながら話すこの子にちゃんみなは大きな目で笑って僕を紹介してくれた。

「紹介しますね。ぼくの親友でジュリエット候補のゆちょなです。ジュリエット様のお手伝いをしてるんです」

「あの。。はじめまして。ゆちょなです。えっと。。。見習い中です。怪我しかまだ治せないけど・・・え・・よろしく」


「ドキッ!!あ・・・こんにちわ。 見習い?なんの??ジュリエット様??」

「ジュリエット様はさっき海にいて君を癒した方です。居たでしょ?優しいオーラをまとった大きな人が。」


「あ!!あの方ですか?の候補の方ですか?」って言ってぼくを上から下まで見るので慌てて
ちゃんみなの後ろに隠れちゃった。

「ぼくとゆちょなとお友達になりませんか?いいでしょ??ねっ??」

「はいっ。ぼくのなまえはじゅんすです。しばらくここにお世話になるように言われたのですが
 いいですか?すみません。両親が見つかったらすぐに出ていきますから、しばらく置いてください」

「「 いいよぉぉぉお。ずっと居てもいいんだよ。ここは誰も拒否しない場所。
  ジュリエット様と海王さまに守られて過ごせるから傷が癒えるまでずっと居たらいい。
  もし家族が迎えに来たらここに一緒に住んでもいいし。ぼくらが海王さまにお願いするからね」」


「ありがとうございます。本当にありがとうございます。」

そういって子イルカは少しだけ笑った。とっても可愛い目でクリクリしてて声をだして笑った。
この日からぼくらは大の仲良しで、ちゃんみなとじゅんすの背中に乗って
海を散歩するのが日課になったんだ。。他の見習いの子もちゃんみなの背に乗って
あっちの島やこっちの島に連れて行ってもらって毎日がとても楽しかった。


ジュリエットside

迷い込んだ子イルカはじゅんすというらしい。
ゆちょなとちゃんみなが声をかけて今では毎日おれの見習いたちを
背中に乗せて遊んでいる。怪我はとっくに良くなったけど心は傷ついたままだったのが
最近すこしだけ良くなってるみたいだ。
夜になったらちゃんみなのそばで眠って、朝は一番に起きて海の遠いとこまで出て見渡してる。
きっと親が戻ってくるのを待ってるんだろうな。。。
あれからユノ様が遠くまで調べてくださったがイルカの親子の情報はない。
遠い海の王様にも連絡を取ってもらったし、ここから旅に出る群れには必ず
情報を伝えるよういったから、もし海のどこかで見かけたら何かしら連絡が
入るのに1ヶ月経っても情報は皆無だ。
きっと、じゅんすにとっては辛いだろうが召されたんだろうな。
もう少ししたら女神様たちにお伺いを立てて調べていただこう。

そろそろくじらが次の旅に出かけるからまた忙しくなるなぁ。

同時におれも決めなきゃいけないことをもう先延ばしにはできない。
今晩お話に行くか・・・


「ちゃんみな。。あさってから旅に出るんだって?ゆちょなから聞いたんだけど。。」

「はいっ。二度目の旅ですから今度ははぐれないように頑張りますよぉ、毎日トレーニングしたし体も
 倍ほど大きくなりましたからへっちゃらですよぉ」

「そだね。。一度目の出発の時はジュンスより小さかったんだよ、ぼくはちゃんみなが心配で心配で
 お見送りで泣いちゃったもん、今回は笑って送り出すからね」

「ぼくも一緒に笑って送るよ。途中までゆちょなを背に乗せて行ってもいいし」

「え!ほんとに、ジュンス乗せてくれるの?ほんのちょっと先まで行きたいんだよ、ちゃんみなの
 群れと泳ぐ姿見たことないから見てみたいんだぁ。。おねがいしますぅ」

「うん、行こう。でもジュリエット様のおそば離れて怒られない??」

「あ・・・・今から許可もらってこようかな?今回のお側つとめ誰かに変わってもらないかって・・・」

ぼく行ってくるよ。待っててね。


「ジュリエット様???おられますか??すみませーん、ゆちょなですぅ」

あれ?居ないのかな??いつもいる時間なのになぁ。。。
そっと入るとやっぱり誰もいなくて、机には分厚いご本とノートがあった。
ノートには僕の名前が書いてあって、日付が空白だけど最後に、任命する・・・ってサインしてあった。
なんの任命だろう??
日付がないからま・・・いいや・・・

『 ゆちょな???なんでそこに??わわわ見た?見たのか??』

「ごめんなさい、あの。。。これなんですか?」

『分かんなかったらいいんだ。それより用事あったのか??うん?どした?』

「あの、明後日のくじらのお見送りのお手伝いなんですけど外してもらえないですか?
 ちゃんみなの群れと泳ぐ姿見たくて、ジュンスに乗せてもらって先回りして海のちょっと向こうまで
 行きたいんです。だめですか??」

『ジュンスの背に乗るのか??ちゃんみなのお見送りに海に??
 うーーーんん。どうしようかな?儀式は重要だぞ、クジラの群れは一番乗りだから盛大にやるしな。』

『いいんじゃないか??今回はおれがそばにいてもいいぞ?ジェジュア♥』

「海王さま!わぁ!!!すみません、おいでになったとは知らなくてすみませんでした。失礼しますっ」

『おいおいおい、ゆちょなぁ。。待てって。俺の返事いらないのか??ん??
 ユノ様がおっしゃるから今回は外れていいよぉ。その代わり他の時はちゃんと勤めてくれよぉ、わかったか?』

「はいっ!必ずちゃんとしっかりします。ありがとうございます。ユノ様失礼します」


やった!!これでちゃんみなのお見送りに出れる。
ジュンスにも感謝しないと、僕の今の力じゃ泳いで行くのはムリだから。
ジュリエット様と海王さまは自由自在に海を移動されるけどぼくらはまだまだなんだ。

「ちゃんみなーーーーじゅんすぅぅーーーお許しもらえたよ。ユノ様が良いって言ってくださった!!」

「ほんとに、ユノ様が助言を??僕嬉しいですよぉ。ゆちょなとじゅんすにお見送りしてもらえるなんて
 頑張る力が100倍になりそうです」

「よかったな。。ぼくもうれしい、落ちないよう捕まってくれていいからね、うんと先回りして
 ちゃんみなの勇姿見ようね」

「うんうん。ありがとジュンス。あさって早く来ないかな??」


「ちゃんみなぁ~  ちゃんみなぁ~ すごい!すごいねジュンス。見てみて。
 ちゃんみなが小さく見えない。すっごく堂々としててかっこいいよぉ」

「うん!すっげーー こんなにたくさんのクジラの大群見たの初めてだよぉ。ちゃんみなカッコイイよね」

「「いってらっしゃーーーい。気をつけてね~ 早く帰ってきてね、待ってるから!!」」


浜辺でのじゅんすとゆちょな。

「じゅんすぅ。ぼくだけ子供だよね。ちゃんみなもじゅんすも自分でしっかりして、旅もして前へ向いてる。
 ぼくはジュリエット様のお手伝いだけしかできない。自分の過去にもまだ囚われてる。
 今でもパパやママが恋しいんだ。どこにいるのかって・・・・ごめん。今日はもう帰るね、、おやすみ」


ゆちょなぁ・・・・・
パパとママ居ないのか?
そんな話聞いたこともないし、いっつも優しい笑顔で僕を見てくれるから気付かなかった。
過去に何があったのか?あんなにやさしいのに。。かわいいのに・・・好きなのに・・・・?
え!僕今何思った??

「 す  き  」



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